東京地裁民事11部(佐村浩之裁判長)は2008年1月23日、全動労不当労働行為責任追及・損害賠償請求訴訟で被告独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道運輸機構)に対し、原告一人当たり550万円の損害賠償を命じる判決を言い渡しました。
この判決は、国鉄が国鉄の分割民営化に反対していた全動労を敵視し、採用候補者名簿の作成において、組合所属を理由として全動労組合員を不利益に取り扱ったという不当労働行為の事実を認定しました。その上で、国鉄が、併存する労働組合に対する中立保持義務に違反し、原告の組合員らのJRへの職員採用にあたって公平な取り扱いを受けるべき法的利益を違法に侵害し、多大な精神的損害を与えたとして、慰謝料の支払いを命じたものです。
判決が、鉄道・運輸機構の主張を斥け、国鉄が労働組合に対する中立保持義務に違反する違法な行為を行った事実を認め、賠償責任を明確にしたことは、評価できる内容です。
しかし、この判決の救済内容は極めて低く、被った現実の損害は、経済的にみると、定年退職までの賃金、退職金、更には年金差額という形で、発生しています。
また、差別的取り扱いを受けたことによる精神的苦痛も、単に仕事を奪われたというだけでなく、承継法人に「相応しくない者」というレッテルを貼られたまま、家族を含めて20年以上のたたかいを余儀なくされているという筆舌に尽くし難いものであり、その被害は甚大なものです。
控訴審においては、国鉄の違法な不選定行為によって被った、現実の被害を補償する救済判決を出していただくことを求めるものです。
以上の点を考慮していただき、下記による救済を図られますよう要請いたします。
要 請 事 項
鉄道・運輸機構の不当労働行為責任を認め、被解雇者の全損害の賠償と慰謝料の支払いを命ずる判決を下すこと。
*署名の送り先
〒 169-0073 東京都新宿区百人町4-7-2 全日自労会館2階
全国鉄道本部